フィルムのビネガーシンドローム

あまり聞かない「ビネガーシンドローム」という言葉。カメラ好きの友人が「白黒フィルム大丈夫ですか」ということでこのことばを教えてくれました。
酸の影響でフィルムがワカメ状になり、使えなくなったりするようです。

ビネガーシンドローム.COMには以下のように原因が書いてありました。

制作後およそ25年程度経過したフィルムに加水分解がおこり酢酸が発生し密閉容器内で蓄積され、あるレベル以上になると急激な劣化を招く現象

このような記述もネット上にありました。

半年以上前でしょうか、一度注意喚起されていたのですが、そのまま経過。改めて注意喚起され、フィルムのストックしてあるところを開けました。
結論。大丈夫でした。TAKAが白黒を必死で撮っていたのは、1981年夏から1997年末まででした。「80年代後半にビネガーシンドロームが問題化し始めたため、93年には劣化しにくいポリエステルに切り替えた」(引用元)に重ねるとかなりの部分が重なっています。
大丈夫だった原因は、次の2点だったかと。

  • フィルムが、ネオパンSSではなかった(Kodak tryX、 Fuji prest)。
  • 開口容器に入れ空気対流が結果的にある場所に保管していた

しかし、フィルムホルダーに入っていてフィルム自体は空気に触れない可能性が高い、忙しい撮影・現像・焼き付けという作業でフィルム水洗が十分でない可能性が高い、など問題の発生源は十分にありそうです。
「25年経過」が一つの目安となると、TAKAの場合、前半部分はすでに劣化が顕著、あと10年くらいですべての白黒フィルムが撮影時から相当期間を経過することになります。

写真は、共産党の委員長・志位和夫氏。撮影当時は、書記局長だったか…(メモに残っていない)。この写真も当時、緊張した撮影の一コマでした〜。
ビネガーシンドロームは、図書館や公文書館などのマイクロフィルムで問題がより深刻とのこと。