包丁を研ぐ


なんとも錆の激しい柳刃包丁です。これを、研いでみようと思います。道具のなかでは、建築ブロックが重要な役割を果たします。

砥石は、使っているうちに真ん中あたりがへこみます。これでは「研げない」と大工さんのお話。そのため、ちゃんと研ぐ時は、砥石とブロックをすり合わせ、砥石の平面を出します。平らな砥石をつくるために建築ブロックが大活躍するのです。
大工さん曰く「道具を養生する道具を養生するのが大切」だと。含蓄のある言葉です。「ちりとてちん」の「積み重ねてきたものしか出てこない」にも通じるような至言のひとつだとTAKAは思っています。

砥石の調整が終わったらあとは研ぐ作業です。なんとか錆も落ち、あとは仕上げか・・(まだ錆が残っているぞ・・と言わないで下さいませませ・・未熟なのです・・などと言い訳)。
さて、包丁が研がれるのを当て込んで妻は、最も安い刺身のサクを買ってきました。第一声「切れない」・・はぁ? あ、あのねぇ、包丁の先端だけ使ってもねぇ・・手元側の刃から当て始め手前に引き込むように包丁の重みを利用しながら・・「あ、切れた」。TAKAはホッとしたのでした。普段長い刃先の包丁を使う機会が少ないので仕方ないですね。でもTAKAがつけた刃がそうそう切れ味が良いわけでもないので、「切れない」の感想は実は真実なのでありました。